1.戦略の全体像
当社は、既存事業の効率化だけを目的とするのではなく、データとデジタル技術を活用して、業務プロセス、サービスおよび事業構造そのものを継続的に変革します。その実現に向け、以下の4つの重点施策を推進します。なお、本ページで用いる年度は、当社の事業年度(3月1日から翌年2月末日まで)を指します。
(1) 案件・技術者マッチングの高度化
- 取組内容
- 技術者のスキル、業務経験、保有資格、希望条件と、案件に求められる技術、業務知識、勤務条件などの情報を一元的に管理します。さらに、データおよびAIを活用して案件と技術者の適合度を可視化し、担当者個人の経験だけに依存しない、迅速かつ精度の高いマッチングを実現します。これにより、提案に要する時間の短縮、案件とのミスマッチの削減、技術者の適正配置および稼働率の向上につなげます。
- 実施時期
- 令和8年度末までに必要なデータ項目、評価基準および運用ルールを整備し、2027年9月末までに社内での運用を開始します。
- 推進責任者
- DX推進責任者
- 実行担当
- 営業担当・開発担当
(2) 生成AIを活用した開発プロセスへの転換
- 取組内容
- 要件整理、設計、プログラムコードの作成・レビュー、テスト、ドキュメント作成など、システム開発の各工程に生成AIを段階的に導入します。導入にあたっては、公表しているAI利用方針を前提に、生成AIへ入力できる情報、利用可能なサービス、成果物の確認手順、知的財産およびセキュリティ上の注意事項を定めた運用手順を整備します。人による確認と品質管理を前提として生成AIを安全に活用し、開発時間の短縮、成果物の品質向上および技術者の対応力強化を図ります。
- 実施時期
- 令和8年度末までに試行導入および運用手順の策定を完了し、令和9年度末までに対象となる主要な開発業務への標準適用を目指します。
- 推進責任者
- DX推進責任者
- 実行担当
- 開発担当
(3) クラウド・AI活用支援サービスの事業化
- 取組内容
- 当社がシステム開発、AWSをはじめとするクラウド環境の構築・運用、生成AI活用を通じて蓄積した知識と経験を生かし、お客様のDX推進を支援します。お客様の業務課題の整理から、AI・クラウド活用の検討、PoC、システム開発、本番導入、運用および内製化支援まで、一貫したサービスを提供します。これにより、IT人材の提供を中心とした事業に加え、技術と成果を提供するITソリューション事業を新たな収益の柱として育成します。
- 実施時期
- 2026年12月末までにサービス内容、提供方法および営業資料を整備し、サービスの提供を開始します。令和9年度末までに継続的な受注につながる事業基盤を確立します。
- 推進責任者
- 代表取締役
- 実行担当
- DX推進責任者・営業担当・開発担当
(4) 案件・要員・収益管理の強化
- 取組内容
- 各案件の進捗、契約状況、要員配置、稼働状況、作業時間、原価、収益性および品質に関する情報を一元的に収集・可視化します。経営者および各担当者が共通のデータに基づいて案件の状況を確認できる環境を整備し、課題の早期発見、適切な要員配置、契約管理および案件収益性の改善につなげます。また、設定した指標を定期的に確認し、その結果に基づいて業務プロセスおよびDX戦略を継続的に見直します。
- 実施時期
- 2026年12月末までに管理対象となるデータおよび指標を定義し、令和8年度末までに可視化のためのダッシュボードを構築します。その後、月次の経営確認に活用し、運用の定着を図ります。
- 推進責任者
- 代表取締役
- 実行担当
- DX推進責任者・営業担当・管理担当
2.推進体制と人材
役割と運営
- 代表取締役
- DX戦略の最終責任者として、事業方針と重点施策を決定します。各施策の進捗と指標を確認し、必要な投資、人員配置および戦略の見直しを判断します。
- DX推進責任者
- 取締役 周 旺旺(兼任)。代表取締役の方針のもと、4つの重点施策を横断して推進します。各担当との調整、実施計画の具体化、進捗と課題の取りまとめ、改善案の検討を行い、代表取締役へ報告します。
- 営業担当
- 案件と顧客ニーズの把握、案件と技術者のマッチングの改善、AI・クラウド活用支援サービスの提案を担当します。
- 開発担当
- マッチングの仕組み、生成AIを活用した開発手順、社内システムおよびデータ活用環境の整備を担当します。
- 管理担当
- 契約、稼働、工数、原価、収益などの管理データを整理し、指標の集計と確認を担当します。
進捗の取りまとめと報告
各担当は、施策の実施状況、課題、次の対応、および担当する指標の数値とその根拠を、DX推進責任者に共有します。DX推進責任者はこれらを施策ごとに取りまとめ、対応が必要な事項を整理します。
DX推進責任者は、月次の経営会議で進捗と課題を報告します。代表取締役は報告を受けて対応方針を確認し、必要な判断を行います。年度終了後には指標の達成状況を評価し、必要に応じて施策、体制および目標を見直します。評価結果と見直しの内容は、指標と達成状況で公表します。
人材の育成・確保
| 施策 | 対象 | 目標 |
|---|---|---|
| 生成AI活用の全社研修 | 全社員 | 受講率60% |
| AI・クラウド関連資格の取得支援 | 技術職 | 保有者5名 |
| コーチングによる現場教育 | リーダー層 | — |
3.情報処理技術を活用するための環境整備
| 領域 | 現状 | 整備の方策 | 時期 |
|---|---|---|---|
| 開発環境 | 対応中 | 生成AIを組み込んだ開発・レビュー環境の標準化 | 令和8年度 |
| 社内業務システム | 対応中 | 勤怠・工数・案件管理のデータ連携と可視化 | 令和8年度 |
| データ活用基盤 | 対応中 | 案件・工数・品質データの蓄積と分析の仕組み | 令和8年度 |
| AI利用環境 | 対応中 | 社内向けAI利用環境の整備、利用ルールとログ管理 | 令和8年度 |
| 拠点間の基盤 | 未着手 | 本社と嬉野支店を結ぶ開発/情報共有基盤とアクセス制御 | 令和9年度 |